競馬

【神キャッチコピー】JRAのCMがかっこ良すぎる!だけどアレってどういう意味なの?という人のための解説

JRAのCM

最近のCMなどを見てると、少し前とは違って洗練された物が多く見られます。
その中でも、特にスタイリッシュでドラマティックなのが、競馬のCM。

何となくカッコ良いけど、なんでそのキャッチコピーなの?とお思いじゃないですか?
競馬ファンにとってはやばい泣ける!そう来たか!など興奮がおさえられない内容になっています。

この記事では、過去に放映されたJRAのCMをキャッチコピーに至った理由と合わせて解説していきたいと思うので、存分に感動してください 笑

2013年放映 第30回スプリンターズステークス


※動画は他のレースもあります。そのまま見ててもカッコ良いですよ!

「その馬の鼻があと1センチ高かったら」

CM内でフラワーパークとの激闘を繰り広げているエイシンワシントンという馬。
実力が十分あるのにも関わらず、2度骨折を経験し、それでもその度に立ち直ってきた強い馬でした。

1996年春、脚の病気により高松宮記念の出場を断念したエイシンワシントンは、昨秋に負かしたフラワーパークがそのレースを鮮やかに勝利している所を目撃します。

リベンジに燃えるエイシンワシントンは、同年秋にマイルチャンピオンシップで復帰早々3着。
さらに競走馬では異例の2週連続出場で、CBC賞を電撃的な勝利で飾ります。

もう死角は無い。フラワーパークを負かす準備は整った。

そして、スプリンターズステークス。
ゲートが開き、いきなり先頭を取ったエイシンワシントンは、そのまま最後の直線までトップで回ってきます。

そこに追いすがって来るフラワーパーク。
ゴールが近づくにつれて、両者の差はどんどん縮まっていき、全く2頭並んでゴールイン……。

写真判定でも判然とせず、長時間の協議の末、僅か1cmの差でフラワーパークの勝利が決定してしまいます。

その後、レースでの無理がたたり、エイシンワシントンは4度怪我をして引退。短い競走馬人生に幕を閉じます。
未だに疑惑がある写真判定……。競馬ファンの中では、20年弱経った今でも語り継がれる名勝負です。

ここで名キャッチコピーをもう一度。

「その馬の鼻があと1センチ高かったら」

2013年放映 第30回菊花賞


「天才を天才にした馬」

天才ジョッキー武豊が、思い入れのある馬を語る際に必ずあげる名が、このスーパークリークという馬。
当時19歳と若かった武豊が惚れ込み「スーパークリークに乗れないなら、菊花賞は出ない」とまで言わせしめた、名馬でした。

1988年秋、骨折からの復活戦を6着に終えてしまったスーパークリークは、菊花賞の優先出走権を取れませんでしたが、紆余曲折あるも何とか菊花賞へ出場できることが決定します。

そしてまるで飛ぶかのように走るスーパークリークは、誰も寄せ付けない圧倒的な走りを見せ、菊花賞を勝利。

武豊自身も、史上最年少のクラシック制覇ジョッキーとなります。

以降も果てしなく強いレースを何度も繰り広げ、スーパークリークは武豊の天才っぷりを広めていくことになります。
もしも武豊がスーパークリークに出会わなかったら……、天才は生まれていたのでしょうか。

ここで名キャッチコピーをもう一度。

「天才を天才にした馬」

2013年放映 第5回ジャパンカップ

「勝利より、たった3度の敗北を語りたくなる馬」

日本の競馬を語る上で絶対に外すことのできない馬、シンボリルドルフ。

「競馬には絶対は無いが、この馬には絶対がある」とは調教師(※6)の言葉で、人々はその走りに確かな「絶対」を感じていました。

1985年の秋、悪天候の中ゲートを見て、シンボリルドルフは何を考えていたのでしょうか。

その昨年、同レースにて激しく体調を崩したシンボリルドルフは、最悪の状態で走り惜敗。

目の前で日本馬としてジャパンカップを初優勝したカツラギエースを見て、来年こそはと思っていたのかもしれません。

その年、シンボリルドルフは驚異的な強さでジャパンカップを優勝。
ついたアダ名は、ルドルフという名前の由来から取った「皇帝」。

「日本でやる競馬はもうありません」とまで言わせしめたその馬は、競馬ファンの記憶に深く刻まれています。

ここで名キャッチコピーをもう一度。

「勝利より、たった3度の敗北を語りたくなる馬」

2013年放映 2000年有馬記念

「その馬は完全に包囲された」

ここは敢えて、ナーレション全文を。

2000年、有馬記念。
勝ち続けると、すべての馬が敵になる。
その馬は、完全に包囲された。
道は消えたはずだった。

テイエムオペラオー。

お前はなぜ走れたのか。
『年間全勝のレジェンド』

その戦いに、人は夢を見る。 さぁ、夢を見よう。
有馬記念。

年間無敗のレジェンド、テイエムオペラオー。

2000年冬、全ての中長距離GIはこの馬の勝利で飾られていました。

その為、他の馬の陣営はテイエムオペラオーをどう出し抜くか考えた結果、テイエムオペラオーを徹底的にマークすることとしました。

レースが開始し、馬群の中に消えていくテイエムオペラオー。
最後の直線に入ってからも、テイエムオペラオーの姿は無く、スタンドはどよめきで溢れます。

しかし、直線に入り、それぞれがそれぞれのレースに集中し始めた結果、テイエムオペラオーのマークが一瞬無くなるのです。
鞍上の和田騎手はそれを見逃さず、すかさず鞭を入れ、そこから怒涛の追い上げ。

まるで周りの馬が止まって見えるかのような追い上げで、勝利を手に掴みます。

ある人曰く、「テイエムオペラオーは最後200メートルしか全力で走っていない」。

テイエムオペラオーの道は他の馬によって消えたはずでした。
それでも人はこの馬に夢を見ました。

ここで名キャッチコピーをもう一度。

「その馬は完全に包囲された」

最強馬の片鱗を他馬にまざまざと見せつけた、記憶に残る名レースでした。

以上、4つの動画を紹介いたしました。
競馬にはレースの結果だけではないドラマがあって、それがギャンブルであること以上に、人々を魅了する切欠となっています。
人気があるようならば、また別のCMを紹介する記事もあげたいと思います。

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