コラム

高額報酬の治験アルバイト体験者が実態を語る!危険やリスクはあるのか?

高額報酬の治験アルバイト体験者が実態を語る!危険やリスクはあるのか?

みなさんは治験アルバイトにはどのようなイメージをお持ちでしょうか?近年、高額報酬のアルバイトとして大きな注目を集めている治験ですが、おそらく多くの方は「危険性が高い」「リスクがありすぎる」という気持ちをお持ちでしょう。

しかし治験は正しい知識を身につけ、正しい手順で進めていけば非常に安心、安全なアルバイトです。今回は治験アルバイト体験者の立場から、治験に関する情報を徹底解説します。

治験アルバイトって何?

治験アルバイトって何?

高額報酬のバイトとして必ず取り上げられる治験ですが、具体的にはどのようなことをするのでしょうか?

まず治験とはまだ世の中に出回っていない(販売していない)新薬の有効性や副作用などをチェックすることです。そして治験アルバイターとはその新薬を実際に試す人のことを指します。

治験アルバイトの危険性やリスクについて

治験は新薬が厚生労働省に認可されるための最終臨床試験となるため、政府でも厳しいルールを定めています。

また治験アルバイターはまだ厚生労働省から認可されていない薬を試すことになるため、安全性などの面を考慮して、報酬を高めに設定していることが多いです。ちなみに新薬が政府から正式に「薬」として認められるには約10年~18年と長い年月を要します。

この間、さまざまな試験を繰り返し、有効性や安全性の評価を行い、問題がなかった場合のみ正式に薬としての販売が可能となります。したがって新薬を人で試すといってもその前に数多くの試験などを行っているため、危険性は限りなく低くなっています。

ただし100%異常が現れることはないとはいえないため、治験の仕事はそのリスクも考慮して、高額に設定されています。基本的な治験のルールに関しては以下のページが参考になりますので、興味がある方はご覧になってください。
【参考サイト】公益社団法人 日本医師会 治験促進センター「治験のルール」

治験アルバイトの報酬ってどれくらい?

治験アルバイトの相場は日給で1万円~2万円程度となります。治験には一般的に「通院タイプ」と「入院タイプ」の2種類がありますが、入院タイプのほうが拘束時間が長くなるため、日給も高くなる傾向にあります。

ちなみに治験は「給料」と思われている方も多いようですが、正しくは「負担軽減費」という名目の協力費です。したがって給料を受け取るときに発生する税金などもかかることはありません。

しかし、1点だけ注意することとして治験協力費は雑所得に分類されます。そのため、治験によって20万円を超える収入が入った場合は翌年の春先に確定申告を行う必要がありますので覚えておきましょう。

治験アルバイトの拘束時間ってどれくらい?

治験アルバイトの拘束時間(勤務時間)ですが、これは治験内容によって見事にバラバラです。採血や脳波測定のアルバイトであれば、通院や作業などの時間だけとなるため、早くて1日で完了することもあります。

また前述のように治験アルバイトでより高額な報酬を手にしたい場合は入院を必要とする治験に応募することをおすすめします。一口に入院タイプの治験といっても1泊2日の短い期間で終わるものもあれば、1ヶ月など長期の入院を必要とする治験もあります。

治験アルバイトの流れはどうなっているの?

治験アルバイトの流れはどうなっているの?

治験の基本的な部分を理解したところで、続いては治験の流れを解説します。

① 治験サイトへ無料の会員登録

まずは治験の仕事を募集している治験サイトへ無料の会員登録を行いましょう。初めはおすすめの治験サイトとしてよく取り上げられているサイトに登録しておくのが無難です(V-NET、JCVN治験ボランティアなど)。

② 治験モニターに応募

会員登録を済ませたら、会員専用ページにて治験モニター情報を検索、応募します。治験モニターの情報はほとんどのサイトで各都道府県ごとに分かれているため、自分が参加しやすい条件などはすぐに見つけることができるでしょう。

③ 説明会を受講する

治験サイトに登録後は説明会を受講する必要があります。説明会では「使用する薬」「副作用のこと」「治験のやり方」「スケジュール」など細かい内容を担当のスタッフから電話、もしくは会場で説明されます。

④ 無料の健康診断を受診する

説明会が終了したらその後に健康診断を受診することになります。ちなみに説明会と健康診断は同日に行うこともあれば、別々の日に実施することもあります。治験を受けるために必要な健康診断では一般的に以下のような流れで進んでいきます。

  • 採尿
  • 検温
  • 血圧検査
  • 心電図
  • 問診
  • 採血

この健康診断で新薬を試すのに問題がないと判断された方が、実際に治験を受けることができます。

⑤ 治験に参加

健康診断で合格と判断されたら、いよいよ治験がスタートします。指定された薬を投薬された後は通院タイプであれば家に帰ることができますし、入院タイプであればそのまま病室で生活をすることになります。

⑥ 無料の事後健診を受ける

入院もしくは通院による経過観察が終了したら、後日もう一度健康診断があります。この事後健診によって、治験後の健康状態が正常であるか否かを確認します。具体的には血液検査などを行い、事前健康診断時と同じ状態であれば問題なしとみなされます。

ごくまれにですがこの段階で再検査が必要になる人がいます。これは治験終了後に栄養バランスの偏った食事など不規則な生活習慣になってしまい、事前検診時の正常なデータとは大きな違いが出るといったことが影響しています。

したがって治験に参加する方は治験終了後も、健康診断が終わるまでは規則正しい生活を送るようにしましょう。

⑦ お金を受け取る

すべての検査が終了すると報酬を受け取ることができます。報酬の受け取り方法は現金でのパターンもあれば、振り込みの方法もあります。報酬の受け取り時期に関してですが、その都度支払われるケース、最後に受け取るケースなどいくつかのパターンがあります。

したがって報酬の支払い時期が気になる方は担当スタッフなどにしっかりと聞いておくようにしましょう。

ちなみに治験アルバイトは経過観察中の段階でも辞退することができます。仮に何らかの事情で途中で辞退した場合でも、その時点までの報酬は受け取ることができますので安心しましょう。

治験アルバイトのメリット

治験アルバイトのメリット

ここでは治験アルバイトの具体的なメリットを解説します。

報酬が高い

先ほども取り上げましたが治験アルバイトの大きな魅力というのは報酬が高い点にあります。これは新薬を投薬するというリスクの他にも、拘束時間が長いことが大きく影響しています。

ちなみに治験アルバイトでは治験協力費の他にも説明会や事前健康診断の際に発生した交通費も費用としてしっかり支給してくれます。治験アルバイトの交通費相場は約3,000円~5,000円となっています。

無料で健康診断を受けられる

治験アルバイトが人気の理由のひとつに「無料で健康診断を受けることができる」というのが挙げられます。サラリーマンなどの場合は企業側が健康診断の費用を負担してくれるため、特に大きなメリットと感じることはありません。

しかし、アルバイトやパートなど正社員より労働時間が短い形態で働いている方は健康診断が義務付けられていないことがあります(企業は正社員の週所定労働時間の3/4以上働くパートタイム労働者に対しては健康診断を実施する義務がある)。

このような方たちは健康診断を受ける場合、自分でお金を支払う必要があります。健康診断は健康状態の確認および病気の予防を目的に受診するものであるため、保険が適用されません。

したがって費用は全額自己負担となります。健康診断費用の相場は健診内容にもよりますが、1人あたり1万円~1万5,000円が相場となっています。

健康診断を受けるときに発生する費用は決して安いとはいえません。そのため、健康診断の費用を抑えたいという方にとっても治験アルバイトという仕事は適しているといえます。

基本的に楽・簡単

治験アルバイトに詳しくない方からしてみると「治験って怖そう」というイメージが強いですが、実際は安心、安全で非常に楽な仕事です。治験中の生活は自由時間がほとんどで、読書をしたり勉強に励むことができます。

入院タイプの治験の場合は病院外に外出することは禁じられていますが、それ以外の制約というのはほとんどありません。

また治験中の食事に関しても栄養バランスの整ったメニューが用意されており、非常に規則正しい生活を送ることができます。3食栄養バランスの整った食事を食べられることで「治験前よりも体の調子が良くなった気がする」という方も多くいます。

治験アルバイトのデメリット

どの仕事にも当てはまることですが、治験にもデメリットが存在します。ここでは治験アルバイトを行う上で起きるデメリットをいくつかご紹介します。

食事や運動制限がある

治験の種類や施設にもよりますが、治験中は生活に一定の制限がかかる場合があります。具体的には栄養制限や運動制限などが該当します。治験中に暴飲暴食や過度な運動を行ってしまうと薬の有効性などが正しく確認されなくなる可能性もあります。

このような理由から治験中はできるだけ安静状態が求められることがあります。治験中の生活に制限がかけられる場合、人によっては大きなストレスになることもあるでしょう。

採血の回数が多い

こちらも治験の種類によっては起きる可能性があるデメリットです。治験中は薬による影響をチェックするために頻繁に採血が行われる可能性があります。

中には「1回の入院で10回ほどの採血を行った」という方もいます。したがって治験の種類にもよりますが「注射が死ぬほど苦手」という方の場合は、治験アルバイトの仕事は不向きともいえるでしょう。

共同生活

入院タイプの治験の場合、同じ治験に参加してきた人たちとの共同生活を送ることになります。もちろん治験の種類によっては「全員個室」というものもありますが、基本的には非常に少ないと思っておいたほうがよいでしょう。

したがって入院タイプの治験を選択する場合は「知らない人との集団生活に耐えられるか?」という点を意識しておかなければなりません。

昔から集団生活が苦手だった人にはあまり向いていないアルバイトといえますが、無理にコミュニケーションをとる必要もありませんので、そこは安心しても大丈夫です。

治験は高額報酬!でもメリット・デメリットをしっかり把握しておこう

治験は高額報酬!でもメリット・デメリットをしっかり把握しておこう

今回は近年多くの方が注目する治験アルバイトの実態を解説しましたがいかがでしたでしょうか?治験が大きな注目を集めるのはやはり高額報酬という点にあります。

無料で健康診断を受けることができたり、3食栄養バランスの整った食事を食べられるため、健康状態も良好になるのが大きなメリットです。しかし、治験の種類によっては集団生活が待っていたり、採血の回数が多いです。

したがってこれから治験アルバイトをしたいという方は治験のメリット、デメリットをしっかりと把握しておきましょう。自分に合った条件や環境の治験を探して安心、安全に高額報酬を手にしてみましょう!

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